2016. 12. 31  


本年も一年間、お付き合いただきまして、誠にありがとうございました。

心ならずも病の床で新年を迎えることになった方もいらっしゃると存じます。どうか、お大事になさってください。

みなさま、どうぞ良いお年をお迎えくだいさいませ。

  風花や彼方に光る未来あり





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2016. 12. 30  


「道具屋」という古典落語がある。

神田三河町の大家・杢兵衛の甥っ子、与太郎。

これが36歳にもなるのに、頭が少し鯉のぼり。ろくに仕事もしないで年中ぶらぶらしている。

与太のおっかさんに「あのバカを何とかしておくれ」と泣きつかれた杢兵衛。本職は長屋の大家をしているが、趣味と実益を兼ね、縁日などで古物をひろげ道具屋を商っている。自堕落な甥っ子を何とかせねばと、副業の道具屋をまかせ、OJTで商売人としての教育をしていく・・・これが大まかな筋。

この叔父さんはエライのだ。よく働いてタネ銭を稼ぎ、無駄使いはせず、始末して、長屋を少しずつ購入し不労所得を増やしていくも、ただのワーカーホリックではない。趣味の道具屋も営んでいる。さらに、甥とはいえど血はつがっていない与太(女房の姉の子)に、親身になって世話をやいてやる人情もある。

落語のネタになるくらいだから、隠居のできる武士階級は別として、大昔の日本人は身体が動くうちは小まめに働いて生きて来たのだろう。年金制度など戦後のものである。

この年金も健康保険も、日本の社会保障制度は現役世代が引退世代を支える仕組みでつくられている。若者が多く、人口がピラミッド型ならうまくいが、高齢者が増えてくれば、いずれは破綻する。小学生でもわかる理屈で、何十年も前から指摘されてきたことだが、政治家も官僚も「100年安心」という空虚な寝言を唱えるばかりで、まともな改革は何一つできなかった。

元々日本の年金制度は、60歳(あるいは55歳)で引退してから5年ないしは10年間の余生を賄えるように設計されていたが、年寄りがなかなか死ななくなった。ことに女がしぶとい(笑)いまや、90代はざらにいる。

30年前だったか、読売新聞を定年退職し、かながわ女性センターの初代館長に就任した金森トシエさんの講演を聴いたことがある。時あたかもバブルの真っ只中ではあったが、「我々は何十年も働いて税金を納めてきたのだ。しっかり老後を守ってくれるような国でなければ、我々が作り上げてきた戦後の日本は間違っていたことになる」と自信満々に語られたとき、「そりゃ違うぜ、日本は社会主義国家じゃないんだから。国が老後を守ってくれるなんて、金森さんの世代の幻想だ」と思った。権力に守られた新聞記者という座に長らくいて、しっかり天下り先まで確保したエリートに何が分かると、私は憤然と席を蹴って講演会場を後にした。

人生の最後をホームレスで終わりたくなければ、やがて生涯現役で働かなければやってゆけない時代がやってくる。30年前からそう思っていた。なぜなら、私の上には団塊の世代という大きなカタマリがある。この先輩たちが年金受給者となったとき、後の世代がどうやって支えてゆくのか、当時の政治家も官僚も何ら解決策を持っていなかった。金森さんの世代が年金を満額もらえたのは、戦時中の産めよ増やせよ世代と、それに続く団塊の巨岩がしっかり年金を納めたからだ。その団塊先輩たちは年金を減らされ、それだけでは生活が細るので、老骨にムチ打って働き続けている人もたくさんいる。

若者よ、ここらで大昔の価値観に戻ろうではないか。本業の他に、不労所得も得られるような副業にも手を出し、杢兵衛さんのように好きなことを趣味だけではなく、しっかり実利もねらったりして、余裕ができたら困った人の手助けもしてやる。これがフツーの人生だと思えばいい。退職金はガッポリもらえないし、年金も細るから、元気なうちはメシの種は頑張って自分で稼ぐ。家に田んぼや畑があったら耕そう。働くことは決して苦役ではない。それでも、いつか動けなくなる日がやってくるから、そのときのために多少の準備はしておけ。こんな人生だったらボケないぞ、きっと。

年末でご多用のことと拝察申し上げますが、大掃除の合い間に、あるいはおせちの準備をしながら、落語もいいもんです。「道具屋」は小三治がいい。与太郎ものを得意とする師匠が人間国宝というのも、どこかご愛嬌です。





2016. 12. 28  


安倍首相、オバマ大統領が真珠湾でスピーチ。これで戦後がまた一つ終わった。レフトウィングの日米歴史学者による公開質問状は例によって糾弾調だし、中国も「ショー」と批判しているが、これで良いではないですか。ここまで来るのに75年もの歳月を要した歴史的事実は重いし、その歴史に翻弄された多くの人々も、残念ながら今はもうこの世にいない。広島・長崎に原爆実験をしたハリー・トルーマン以外はみんな天国にいる。仏教では死ねばみんな仏になるから、トルーマンだって仏になって天国にいるのかもしれない。

オバマはスピーチの名手で、自分で原稿を書くことは有名だが、今回、安倍首相の原稿を書いたスピーチライターは、英語に訳されたときのニュアンスも考慮している点で秀逸である。

「The power of reconciliation、和解の力です」、この部分、わざわざ英語を先に言って日本語で言い直している。これは意図的だ。首相のスピーチが英語に訳されたとき、和解は「settlement」と訳される可能性もあるのだが、これだと「決着」という意味が前面に出るのでマズイ。だったら謝罪の言葉も言うべきじゃないかと(ロジカルシンキングが蔓延るアメリカゆえ)からむヤツは当然に出て来る。何しろアメリカ人はくどいのだ。ところが、「reconciliation」であれば「仲直り」という意味ゆえ、「不戦の誓い」にすんなりとつながっていくわけで、誰が書いたか分からないが、こういう知恵者が日本政府の関係者にいることを頼もしく思う。

今朝、真珠湾からの中継を観ていて、ハワイにいたときに親しくしていた日系二世のおじいちゃん、おばあちゃんたちのことを思い出していた。彼らもまた、この歴史に翻弄された人々だった。その中のお一人、アン永田さんというおばあちゃんご一家のことは忘れられない。

永田さんのご両親は広島県庄原市のご出身。結婚と同時に永田家の夫婦養子になるが、養父母を支えるために夫婦でハワイ移民となり、炎天下のさとうきび畑で働いた明治の苦労人である。やがて長女と長男が生まれるが、庄原の養父母が寂しがるので、この二人は日本に戻され、祖父母の元で育った。その後、永田夫妻は二男、三女に恵まれ、末娘がアン永田さん。大正12年生まれ。節分に生まれたのでミドルネームは節子。両親は終生、アンではなく「せっちゃん」と呼んでいたという。

せっちゃん18歳の12月7日、真珠湾の悲劇は起こる。当時、ハワイの永田家は真珠湾が一望できるリリハの丘に住んでいた。そのとき、せっちゃんは家族の洗濯物を庭先で干していたのだった。ところが、日曜日は演習が休みのはずなのに、真珠湾上空を軍用機が飛んで爆撃している。何かへん。そう思ったせっちゃんは、「お父さん、お父さん、大変!」と叫んだ。

家から飛び出して来た父親はその爆撃を見て、「あれは日本のゼロ戦だ。とうとう、戦争になってしまった」とガックリ肩を落としたという。この父は若き日、日露戦争に従軍。旅順・二百三高地を戦った人でもあった。養父母と二人のわが子は日本にいる。その望郷の祖国と、生きるために移住してきた国が戦争をはじめてしまった。

米本土の日系人は収容所に隔離されてしまったが、ハワイは日系人を収容してしまうと社会が成り立たなくなる。そのため、日系人のリーダー格のみサンドアイランドの収容所に隔離され、一般の日系人はそのまま市井での生活を続けた。と書けば簡単なことだが、そのときの日系社会の混乱、彼らに向けられた白い眼は筆舌に尽くしがたい。せっちゃんは、「石を投げられて、つらかった」と。

そこで立ち上がったのが日系二世の若者だった。「私たちはアメリカに生まれ、アメリカで育った正真正銘のアメリカ人だ。私たちも母国アメリカのために戦おうではないか」。そして米軍史上最強と言われる日系人442部隊が結成される。せっちゃんのお兄さん(三男のジョージさん)も志願するが、お母さんは「祖国に弓を引くのか」と泣いて止めたという。そのジョージさんはイタリアで戦死している。そして、広島に預けられた長男の昇さんも日本陸軍に召集され沖縄で戦死していた。

「そのとき、お父さんはどうしていらっしゃったのですか?」、畳みかける私にせっちゃんはひと言、「父は何も言いませんでした」と。昔の男はみんなそうだった。喜びも悲しみも、怒りも嘆きも、すべて自分の胸中に仕舞ってじっと耐える。私の父にもそうしたところがあるから分かる。

せっちゃんの戦後は独身のままだったが、働き者の彼女は仕事で成功していた。そして、広島のお姉さんの息子・正夫さんをハワイに呼び寄せ、ハワイ大学の大学院まで行かせ、沖縄で戦死した昇さんの忘れ形見、照子さんもハワイに呼び寄せ、一人前の美容師にした。この二人の孫に看取られながら、移民一世の永田夫妻は昭和40年代初頭に亡くなっている。5年前にせっちゃんも亡くなってしまったが、正夫さん、照子さんには今も親しくしていただいている。

永田家のご両親は浄土真宗の安芸門徒であり、せっちゃんの寝室にはお仏壇に四つのお位牌が並んでいた。それはご両親と長男の昇さん、三男のジョージさんのものであった。父親は日本人として二百三高地を戦い、長男も日本人として沖縄戦を戦った。そして、三男はアメリカ人としてイタリア戦を戦ったが、親子4人はお位牌となって仲良く並んでいた。

その寝室には、昭和天皇と香淳皇后の御真影も飾られていた。ご両親が終生大切にされていたのだそうだ。「戦争中もね、飾ってありました」と苦笑するせっちゃん。いまどき、日本の家にも飾られていない先帝の御真影が、ホノルル、日系人の家に飾られている。そこに日系先達のひとかたならぬ望郷の念が垣間見えて、私は泣かずにいられなかった。

永田家のお墓はヌウアヌの丘にあるが、それは日本の方角を向いて建てられている。

   赤とんぼ移民の墓は祖国向き





2016. 12. 23  


昔の人は、「南風はバカ風で止むことを知らない」と言った。これは、「北風とお客は夜止(泊)まる」と、対になっているのですが、自然観察から生まれた市井の人々のことわざ。鋭いと言わざるを得ない。

糸魚川の南風もなかなか止まない。加えて、一帯が乾燥するフェーン現象が起こっていた。結局、10時間30分も燃え続け、これは酒田の大火にならぶ。

1956年 魚津大火
1966年 三沢大火
1976年 酒田大火
2016年 糸魚川大火

なぜか「6」ばかりならぶのですが、西暦で末尾が6の年は「丙・ひのえ」になる。「ひのえ」は「火の兄」で火気。今月は火の場所・離宮が五黄の月破であり、昨日はそこに四緑暗剣殺が入って、大火の条件は整っていた、ということになる。

年末のこの時期に家を失うということは本当に大変なことで、これではお正月が来ないですよね。とりあえず、我々にできることは募金しかない。来週は募金しましょう!死者が出なかったことが、せめてもの救いでした。

糸魚川は風の強い土地という印象がある。25年ほど前だったか、姫川の翡翠を見学に行って、浜辺で翡翠を拾って来たのですが、糸魚川に行くことがあったら、翡翠を買い求めてください。家の四隅に埋めておくと良い。マンションならば寝室の四隅に置いておく。姫川の翡翠は持ち帰ることが禁止されていますが、あそこには赤石もゴロゴロあって、こちらは持ち帰ることが可能。姫川の赤石にはパワーがあります。ただし、方位の良いときに行ってください。そして糸魚川にたくさんお金を落として来てくださいね。復興を助けるためにも。

1966年の三沢大火はよく覚えています。三沢に母の姉の家があったので、まだ小学校3年生でしたがオロオロしました。伯母の夫は米軍三沢基地の中にある特別電話局にいた人で、大正4年生まれなのに英語が堪能。米軍基地のすぐ近所に住んでいました。世の中がまだ貧しかった昭和30年代に、あの家にはアメリカ製の大きな冷蔵庫があって、そこにはコカコーラが入っているという(笑)幼児ながら、数々のカルチャーショックを体験。

クリスマスになると独身の空軍兵士たちが遊びに来るのです。「キュート!」とか言って、幼児の私を抱っこしてくれるんですが・・・あの時代はTVでよく西部劇が放映されていて、そこに出て来るガンマンたちと同じ顔した人なわけです。ニコニコしているけど、いつ銃をぶっ放すか分からない、油断ならぬと思って、緊張しまくらちよこの私。抱っこされてる写真が数枚残っていますが、その形相がどれも鬼がわら(笑)

「あの人たちは殺したりしないの?」と伯父に聞いたら、彼は私の心配を兵士たちに告げたのです。みんな笑って、「戦争は終わったよ」ですって。4~5歳頃の思い出。


2016. 12. 20  


日本は深夜ですが、海外で同時多発的にテロが起こっている模様。


・トルコ駐在のロシア大使が22歳トルコ警察特殊部隊員により射殺され死亡
 
暗殺者はカメラの前で「アレッポを忘れるな、シリアを忘れるな、神は偉大なり」と叫んでいる。

・同じ頃、スイス・チューリッヒのイスラミックセンターで銃撃により3人負傷

・ベルギーで深刻な脅威とみられるテロリストの拠点に対テロ部隊(警察)が突入

・ベルリンのクリスマス市場にトラック突っ込む、9人死亡、50人負傷


非常に深刻な事態。


明けて20日の東京外国為替市場円相場、対ユーロで値上がり 、トルコや独の事態受け。

日本のエコノミストや証券会社は、来年の長期トレンドは「円安」と予測しているが、私は「円高」だと考えている。理由は、欧州・中東・米国でテロが頻発するからで、安全な資産とされる円を買う動きが広がってゆくはず。


2016. 12. 16  



今深夜なんですが、雑務を片付けていたら、TVで「鶴瓶の家族に乾杯」の再放送が流れていて、吉田沙保里のヘアスタイルに絶句してしまう。盛りがスゴイ。まるでミロのヴィーナスだが、面立ちは超和風な吉田。この落差が微妙で、思わず見入ってしまう(笑)

ところで、株式市場へ参加している一部のお客さまへ。お一人おひとりへメールしている時間がないものですから、この場を借りて連絡します。そろそろ手仕舞いした方がよいかと。来週から流動性が低下しますから、少しの材料でも乱高下する可能性があります。日本株は年末までに手仕舞いする大口もいますから、そろそろ引いた方がいい。

トランプの当選後、アメリカの長期金利がスルスルと上がりましたが、イエレン議長の利上げ発言でもう一段上がった。ニューヨークダウの潜在リスクはすでに相当高まっています。ダウがピークまで行って一気に崩れるときは、日本株もヤバイ。12月後半から1月上旬、イヤな予感がします。



2016. 12. 15  


プーチン大統領が来日した。山口県長門市ではじまった首脳会談のTV中継を横目で眺めているところです。

長門市青海(おうみ)島には、日露戦争(1904~05年)における両国の戦没者が眠る墓碑が二つ、建っているという。

 「常陸丸遭難者の墓碑」

 「露艦戦士の墓碑」

これらは単なる顕彰碑ではなく、実際に玄界灘でロシア軍に撃沈された陸軍の御用船「常陸丸」の遭難者や、日本軍に撃破されたバルチック艦隊のロシア将兵を、沖合にいた漁師が遺体を拾い上げ、丁寧に弔った、その墓碑であるという。そして、安倍晋三にとって山口は「オラが長州」、先祖伝来の土地である。この二つが、今回の日露会談に長門市が選ばれた由縁だというが、それだけではないはずだ。

東京から長門は「西方位」になる。午の一白水星の安倍氏にとって、今月の西方位は大吉方位。12月の西は、年盤・戌の四緑、月盤・寅の三碧。十二支で寅・午・戌は「午の三合」であり、一白の安倍氏にとって三碧・四緑は九星でも相生しているわけで、これはミシュラン三ツ星である。さすがに日盤までは合わせられなかったようで、本日の西は、酉の一白。だから、プーチンに待たせられる。とは申せ、プーチンの遅刻は癖でなく、宮本武蔵を踏襲しているのだろう。

年月大吉方位で会談を設定したことは評価に値するが、惜しむらくは、安倍氏のメンターは運勢を鑑ていない。国運を左右するような会談設定をするならば、方位だけでは足りないのだ。本日の安倍氏は運勢ではプーチンに明らかに負ける。今夜23時からは日付が変わるので双方の運勢も変わるが、それでもプーチンに分がある。

北方領土の歯舞・色丹が返還されないことは、先月のペルー会談で我々だって承知している。長門会談は表向き、領土問題ということになっているが、本当の狙いは、わが国にとって目下最大の障害である中国を軍事面で牽制したい、安倍首相の安全保障戦略なのではなかろうか。中国に向き合うには、北方領土問題を乗り越えて対ロ関係を改善しなければならない。

圧倒的な国力を背景にアジア太平洋地域の覇権を握ろうと画策する中国に対抗するため、表向き中国との蜜月関係をアピールするロシアを取り込み、最終的には中国をにらんだ「日ロ連合」を形成する必要があるのだろう。ゆえに、長門会談を固唾をのんで凝視しているのは習近平であり、オバマ、トランプの配下にある米中央情報局(CIA)である。

手練手管にたけたプーチンのこと、おそらく日本と中国を両天秤にかけながら、経済でも安全保障でも、その時々のロシアの国益が最大化されるよう、二国に対して間合いを計ってくるに違いない。今回、プーチンの狙いは対ロシア経済協力である。しかし、わが国はロシアを相手に何度も煮え湯を飲まされて来た。財界は、したたかなロシアの食い逃げを恐れ、投資には慎重な姿勢を崩していない。そして、日ロ接近は日米同盟に遠心力が働く可能性もある。

かように、安倍・プーチンの長門会談は、前のめりの危うさをはらんでいる。


   てふてふが一匹韃靼海峡を渡っていった

安西冬衛のこの一行詩は折りに触れて思い出す。一匹の蝶が間宮海峡をひらひら、たよりなく飛んでいく。その情景を思い浮かべると、言いようのない孤独と悲しみが胸を衝く。力尽きて荒波の海峡に舞い落ちてしまうのではないか。思えば、我々の人生もまた韃靼海峡を渡る蝶と同じなのだ。まして一国を代表する首相という立場、その孤独は想像を絶するものだろう。

しかし国家たるもの、永遠の敵もいなければ、永遠の友もいないのだ。それが外交である。


2016. 12. 12  


悲しいかな今月は「爆弾テロ」の月です。「怒涛11月」の次が「爆弾テロの12月」では、ため息も出る・・・。以前にも増して世界は混沌として来ましたが、みなさまにとっては身辺が穏やかで、日々の暮らしにささやかな幸せが宿ることを願ってやみません。12月ですもの。

トルコの最大都市、イスタンブールの爆弾テロはクルド人系武装組織が犯行声明。エジプトの首都、カイロの中心部にあるキリスト教の教会の爆弾テロはイスラム過激派が関わっている可能性が高いとされている一方、ここへきてIS も盛り返しをみせている。

ソマリアでもイスラム過激派組織による爆弾テロが起こっていますが、ソマリアで爆弾テロと言われても、なんだかな~。ここは長年続く内戦で国内産業は破壊され、仕事のなくなった人々は海賊となって沖合を航行する船を襲うことで有名。日本のタンカーは何度も襲われている。ゆえに治安の悪い地区を、「あそこは東京のソマリア」だとか、家族でも喧嘩ばかりしていると「ソマリア状態」などと例えるわけです。

イヤだなと思うのは、来年は「爆弾テロの年」になるということ。中東のみならず、ヨーロッパ、アメリカでもテロは深刻な事態になるはずです。されどわが国・日本はどうなるのか?

安泰です。結局、日本の安定感が世界の注目を浴びることによって、世界から投資が入ってきます。つまりバブル。来年は株も不動産もバブルです。

そこで不動産ですが、20年後、空き家は3戸に1戸という膨大な数に上ることがすでにわかっている。それなのに、ここ数年、「ワンルームマンションに投資しませんか?」という勧誘がたくさんあり、買うべきか否かという相談も多々あるのですが、ようするに「ババ抜き」をやってるわけです。今買ったら、ババをつかむということ。こうした相談があれば「買ってはいけない」とアドバイスしています。

まもなく、狭いワンルームなんて誰も見向きもせず、ごろごろ空室、なんて時代になる。そのとき、家賃や不動産価格がいったいどうなっているか?首都圏ですら、すでにアパートの空室率は3割超え。来年からはじまるバブルは、投資用不動産を持っている人には、売り逃げる最後のチャンスです。

自分の家を持ちたい人は、みんなが投げ売りするであろう2020年以降のどこかで、底値で拾うことです。ただ、東日本大震災で明らかになったように、住宅ローン返済中に家が地震で倒壊したり、津波で流されても負債はそのまま残る。新たに家を建てようとするとまた住宅ローンを組まなければならないが、最初のローンが免責されるわけではない。

資産運用の基本は分散投資ですが、日本人の資産運用はマイホームという不動産資産に大きく偏っている。ゆえに自然災害などで不動産資産が毀損すると資産の大半を失ってしまうわけです。

資産は分散投資すべきで、これからの時代はあえて住宅ローンを組まずに賃貸物件に暮らし、株式やREITで資産を運用していれば、自然災害で住むところを失っても、別の賃貸住宅に引っ越してすぐに生活を再建できる。このほうがずっと経済としては合理的です。少子高齢化の時代、経済は明らかに縮んでゆくということ。ここをよく考えなければなりません。

結婚するなら、収入のある伴侶を得て、夫婦共稼ぎするのがこれからの時代はいちばんいい。しかし、しかし、そうは言っても人の感情は合理性だけでは計れないもの。これは最近あった相談の事例。(本人の承諾を得て書いてますが、相談者は男子)

婚約中の「バリキャリ女子」が男子から一方的に婚約破棄の通告を受けた。理由は男子が、手づくりパンや編み物に生きがいを感じている「ゆるキャリ女子」に心移りしたんだそう。バリキャリ女子は、「私と結婚すれば、二人の年収合計額は幾ら幾ら。しかし、あの女と結婚すれば年収合計額は半分。どっちが得か!」と迫ったらしい。そのとき彼が発したひと言が、「可愛さとか温かさは、プライスレスなんだよ」、つまりお金で買えない価値があると。思わず、「囚人のジレンマ」とか考えてしまった(笑)

阿川佐和子さんの幸せ報道を聞いた「出戻り・嫁かず後家・未亡人連盟」のおひとりから、「ショック!」とのメールも寄せられたが、私らだってまだまだ出番はあるぞ(笑)プライスレスのばばになろう!


2016. 12. 04  


それにしても11月、二黒の年月同盤は「怒涛」と形容するにふさわしい一ヶ月でした。

驚きました、次期アメリカ大統領がドナルド・トランプだなんて! 70年の生涯を、騙すか騙されるかで勝ち抜いてきた強欲の不動産王。はっきり言って「ワル」ですよ、彼は。聞くに堪えない暴言の数々を選挙向けの演出と評する向きもありますが、「暴君」が「名君」に豹変するなんて、それはお芝居の世界だけ。

わが国の政治家稼業三代目のボンボンは、いの一番にニューヨークの摩天楼、金ぴか成金御殿へと駆けつけた。北東五黄殺の方位へ馳せ参じれば、そこには五黄が待っているわけで、ワルの隣には短気な元将軍と、頭の切れるニューヨーカーの金髪娘。B級映画ばりの俗臭プンプンたるしつらえと配役ではないか。会談は非公表ながら、両者の心理的優劣、初戦はオウンゴールで安倍氏の負け。

この会談を予約したとき、トランプは電話口で、「君とは前にどこかで会ったことがある」とささやき、安倍氏は側近に、「どうしても思い出せないんだよ」と満更でもなさそうだったと。うぶにも程がある。私のような、しがないおばさんでも過去に商談で聞いたことのあるセリフ。ワルが「獲物」を落とすとき、例外なくこのように語りかけるのだ。旧知の間柄を虚言して強引に間合いを詰め、藪から棒に一方的な関係を迫り、気を呑んだ勢いでウンと言わせる。百戦錬磨の商売人が使い古してきた基本動作。こんな相手にはゆめゆめ気を緩めてはならぬ。

トランプとプーチン。2017年以降の国際政治に極めて大きな影響力を行使するのが確実なビッグ2との連続会談で惨敗した安倍11月外交。TPPと北方領土で負った致命傷は深刻だ。現政権の新たな政策が見えてこない。とりわけ、トランプが掲げる「米国第一主義」と折り合いをつけながら中国とどう向き合うのか、全く見えてこない。今月はトランプの動向と隣国のお家騒動にばかり目が向くのに助けられているけれど、この異次元強権時代を乗り切る突き抜け感が現政権に全く感じられない。来年、安倍氏の運勢がパッとしないのが気がかりです。

認知症や判断力の低下した高齢者の危険運転による交通事故が多発した一ヶ月でもありました。これは艮宮の五黄・年月同盤によるものですが、歳破のおまけつきゆえ一層タチが悪い。「破」を侵せば交通事故に巻き込まれる。結局、老化とは五黄の作用です。昔の先生たちは、「五黄は腐るんやでぇ」と教えてくれましたが、これを科学的に突き詰めれば五黄とは酸化作用のこと。相手物質から電子を奪い取る「フリーラジカル」が五黄の正体です。私の父も86歳の現役ドライバーですが、父にいつ、ドライバー卒業を提案するか実に悩ましい問題。本人の頭も行動もしっかりしているだけに難しい。

コロンビアで一橋大生が射殺された事件。ご両親が、「私たちにとっては自慢の息子でした」と発表されましたが、無念でならないでしょう。彼は今年2月にフィリピンを訪れ、ここに一ヶ月滞在します。これが年月同盤・西南の八白暗剣殺と月破。スタートがよくないのです。ここから西へと移動するのですが、これがまた月破の方位。「初め良ければ終わり良し」の真逆を突き進む。国際協力を自分の眼で確かめたいというバック・パッカーの旅。事実、アジア・アフリカ・ヨーロッパ・北米・南米の発展途上国を次々と巡るのですが、こうした青年は社会に出たら強くたくましいだろう、将来が楽しみだと思えども、いかんせん、最悪の方位ばかり突いて行きます。惜しい。そして今年二度目の年月同盤で、早くもフィリピンで侵した暗剣殺が表出し、銃に撃たれてしまうのです。22年の短かかった人生。しかし、この青年の類まれな行動力には喝采を贈りたい。合掌。

コロンビアでは航空機の墜落事故もありました。直接の原因は燃料ぎれだそうですが、高所からの落下ですから、これも艮宮の五黄。ブラジルのサッカー選手が多数搭乗していたそうで、サッカーにとって悲しい日となってしまいました。合掌。

キューバ革命を成し遂げたフィデル・カストロが90年の人生に幕を降ろした。1926年生まれ、寅の二黒。アメリカの支配からキューバを解放したいカストロは、亡命先のメキシコでアルゼンチン人のチェ・ゲバラと出会う。ゲバラはマルクス主義者でラテンアメリカ全体の共産主義化を目指していた。キューバ革命を成功させ、天才的な政治センスで冷戦期のアメリカとの対立を切りぬけたカストロに対して、ゲバラは慰留の誘いを断ってキューバを去り、国際的な革命闘争に参加。共産主義の理想を追い求め、壮絶な死を迎えた。カストロの死をキューバ国民は悲しみ、アメリカに逃れた100万人を超える亡命者たちは安堵を叫ぶ。ここにカストロの功罪がある。

カジノ法案が採決されました。日本の政治家は「カジノは儲かる」ということを前提にしているようですが、世界的に見ればカジノは斜陽産業。ラスベガスもカジノの凋落は著しく、イベントやショーによる利益が7割を占める。ウォール街のトレーダーたちは刹那的でカジノでどんちゃん騒が好きですが、此方(こなた)シリコンバレーのIT長者は健康志向で賭場には足を向けない。人工的なものは苦手で自然志向。現代日本の若者もお金の無駄遣いはしないけれども、ちょっとした工夫で上質な暮らしを楽しむ傾向になっている。今どき、美女をはべらせてカジノなんて、カッコワル~。

最後に、二黒の年月同盤は天候が荒れるのですが、11月なのに北国には雪が降り積もり、首都圏でもビックリの降雪。大きな地震もありました。こんな怒涛の11月も6日で終わります。


プロフィール

れいらん

Author:れいらん
ご訪問ありがとうございます。

東洋占術歴40年になります。占い師とは「人を幸せに導く職業」だと思ってきました。同時に、多くの方のさまざまな悩み苦しみに接し、人ひとりが人生を生きく抜くことの困難さに思いを馳せずにはいられません。思えば私たちの人生はこころの旅であり、こころには喜びが必要です。こころがつらいとき、どんなに強い人でも自分を支えていくのは難しいことです。その苦しみからどうやって抜け出すか、私の占いが少しでもお役に立てれば幸いです。占いを通じて多くの方々の人生に接してきました。その喜びや哀しみに共感し、一喜一憂する日々はまた、私自身のこころの旅でもありました。

長きにわたり、ご紹介のお客さま限定の対面鑑定をしてまいりましたが、少しでも多くの方のお力になりたいと思い、このブログからの電話鑑定も受け付けることにいたしました。電話が苦手という方にはメール鑑定もご用意しておりますが、電話の方がよりニュアンスが伝わりやすいと存じます。

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